実務で役立つ!ルックアップ設定サンプル集
それでは代表的なルックアップの設定例を紹介します。
まず、ルックアップの設定項目を整理しておきましょう。
・From:参照元テーブルの「どの項目から値を取るか」
・To:入力先テーブルの「どの項目に値を反映させるか」
・Type:値を転記する方法を指定(省略時は0が既定値)
・0 → 値を転記(例:IDや値)
・1 → 表示名を転記(例:組織名や状況名)
👉 特に「参照する項目が選択肢付き項目」の場合に Type の指定が重要です。
■ 選択肢参照時のTypeの違い
例えば、参照元の分類項目に次のような選択肢があるとします。
100,リンゴ
150,みかん
200,ブドウ
・"Type": 1 → 「リンゴ」「みかん」といった表示名を転記
👉 以降で紹介するサンプル2のように「数値A」など直接値を登録している場合は、Typeの既定値が 0 のため指定は不要です。
この違いを理解すると、「どの場面でTypeを使うのか」が明確になります。
1. 基本サンプル:ユーザーと組織
Usersテーブルから「組織」を参照し、案件テーブルに自動入力
編集画面に「担当者」と「分類A」「分類B」を表示します。「担当者」の選択肢一覧に下記JSON形式でリンクを指定します。
また、「担当者」の自動ポストバックにチェックをいれておきます。
[
{
"TableName": "Users",
"Lookups": [
{
"From": "Dept",
"To": "ClassA",
"Type": 1
},
{
"From": "Dept",
"To": "ClassB",
"Type": 0
}
]
}
]
👉 担当者を選択すると、その担当者に設定されている組織が自動入力されます。
👉 "Type": 1 を指定しているため、分類Aには組織名(例:「営業部」)が入力されます。
👉 "Type": 0 を指定しているため、分類Bには組織ID(例:「3」)が入力されます。
2. 応用サンプル:商品単価の自動参照
商品マスタから単価を参照し、受注テーブルにて金額を自動計算
商品マスタテーブル(SiteId:12345)では、「タイトル」に商品名、「数値A」に単価を登録。
受注テーブルでは、編集画面に「分類A」と「数値B」を表示します。「分類A」の選択肢一覧に下記JSON形式でリンクを指定します。
ここでは、「分類A」の自動ポストバックにチェックをいれておきます。
[
{
"SiteId": 12345,
"Lookups": [
{
"From": "NumA",
"To": "NumB"
}
]
}
]
👉 分類Aで商品を選択すると、数値Bに単価が自動入力されます。
👉 この場合は「数値A」に直接数値が登録されているため、Type指定は不要(既定値0)。
👉 数量 × 単価の計算式を組み合わせれば、金額を自動算出できます。
まとめ
いかがでしたか?
プリザンターの「ルックアップ機能」を正しく設定すると、次のような効果が得られます。
・入力作業の効率化:マスタから自動入力されるため、手入力の手間を削減
・誤入力の防止:プルダウンやマスタ参照で、入力ブレや打ち間違いを防止
・データの一貫性確保:組織名や商品名などを常に最新の状態で統一
基本的な「ユーザーと組織の参照」から、受発注管理に役立つ「商品単価の自動入力」など、さまざまな業務に応用可能です!
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ルックアップとは?(基本の仕組みと設定方法)
こんにちは、シーイーシーカスタマサービスの森山です。
プリザンターを業務システムとして利用する際に欠かせない機能が「ルックアップ」です。
マスタテーブルなど別テーブルから必要な情報を参照して入力画面に自動反映できるため、入力の手間を減らし、データの一貫性を保つことができます。
しかし、初めてルックアップ設定を行う際に「From」「To」といった設定項目が分かりにくい、「Type」について「どんな場面で使うのか」がイメージしづらい、という声をいただきます。
そこで本記事では、ルックアップの設定方法を解説しながら、基本から実務で役立つサンプルまでまとめました。
「プリザンターでルックアップを設定したい」「具体的な参照方法を知りたい」という方の参考になれば幸いです。
また、今回ご紹介する内容とあわせて、過去にご紹介した「ルックアップを親子孫テーブルで設定する方法」「ルックアップで転記先を上書きする方法」についても参考にしてください。